名作を忘れないように。

振り返り用コンテンツ備忘録

自己犠牲の精神、好き【王都の外れの錬金術師 1巻を読んだ】

漫画。なろう原作だそうで。
普段恋愛系ばっかり読んでて異世界系はとんと馴染み無いけどこれは面白いね~。

一ヶ月くらい前に電撃コミックだかがKindleで一巻10円セールやってて脳みそを溶かしながら爆買いしたものの一つ。爆買いって言っても10冊ちょいしか買ってないけど。
docomoの回線は終わってるから人が多い時にパケ詰まりが起こりやすい。スマホ依存症の人間にとってはスマホ使えなくなった瞬間にストレスフルな現代社会になっちゃうからそういう時に読む用として未読漫画を常備してる。ちなみに電子書籍派です。
これも今日パケ詰まりが起きたから仕方なく読んでたけど、いや中々すご~く良い作品だったのでこうして書き残すことに相成りました。
一巻を読んだだけだから軽めだしあまり画像貼れんけど。

ストーリー

魔術師の家系、名家に生まれた主人公デイジー(5歳)の中には年齢相応の魂(主人格)と同じ世界に生まれ不遇職を授かってしまったせいで誰からも愛されず不治の病で無くなってしまった名も無い侍女の魂(傍観者)の二つが共存していた。
前世の知識を持つ侍女の魂の影響で5歳にして類稀なる学習能力を持ったデイジーだが、魔法の腕はからっきし。この国は5歳になると神から職業を授かるのでデイジーも教会で職を授かるが、与えられたのはなんと「錬金術」。錬金術師はこの世界ではありふれた不遇職であり、家族の中で唯一の不遇職を授かってしまったデイジーはもしかして家から追放されるのでは?と怯えるけど家族はみんな優しいのでデイジー錬金術師としてのキャリアを後押ししてくれた。
元気づけられたデイジーは心機一転、一からコツコツ勉強して錬金術師として立派に独り立ちをするぞと決意するのだった。

 

登場キャラ

一巻時点では基本デイジーの家族周りのみだった。

デイジー

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主人公。5歳。上述のように転生者の魂が共存してるから学習能力がめっちゃ高い。そんなわけで物質の情報をゲームみたいに読み取れる能力「鑑定スキル」を持ってる。この鑑定スキルは国に数人しかいない超希少な能力らしい。まぁなろう小説だしこういうのはお約束なんだろうね。
一巻時点で王国の騎士団などに自作のポーションを買ってもらえるようになったり結構なハイスペックっぷり。おそらくこの物語はスローライフが主目的であってキャリアアップはメインテーマでは無いのでしょう。たぶん
活発で礼儀正しい良い子。

ダリア

デイジーの姉。たしか1歳年上。それ以外あんまり覚えてないけどデイジーの事を大事にお世話してくれたとか描写されてたはず。つまり良い子。魔術師の職を授かってる。

お兄様

名前忘れました。ごめん。
デイジーの兄で長男。たしか2歳年上。
しっかり魔術師でこれまたデイジーの事を大事にお世話してくれた。つまり良い子。

ママ

あまり印象に残ってないけど美人だったのは間違いない。優しくて子供たちの健やかな成長を願ってくれてる。良い人だね。

パパ

たしか王国の副魔導士長とかなんとかの結構な偉い役職だった気がする。
錬金術師になっちゃったデイジーに「大事な娘を錬金術師になったぐらいで追い出すわけないだろ?」って至極まっとうなこと言ってた。
デイジーの為に錬金術を学ぶ用の小屋を用意してくれたり立派な父親。

デイジーに宿るもう一つの魂

前世は貴族の男爵家に生まれたみたい。だけど侍女の職を授かった途端に両親から疎まれて10歳で勤め先が決まった途端に家を追い出されて侍女として働くと。だけど数年後不治の病にかかって雇い主の屋敷の離れで人知れず亡くなっちゃったとさ。享年15歳ぐらい

あまりにも可哀そう。「あぁ私も誰かに愛されてみたかったな」って最期に願っちゃうぐらいには可哀そう。
そんなわけだから明るくて元気なデイジーの事や温かく接してくれるデイジーの家族(プレスラリア家って言う)を本当に大事に想っていて、魂が消滅する時も「毎日が幸せだった」「デイジーも私を姉のように慕ってくれた」と回想しながらプレスラリア家の人たちや転生させてくれた神様に感謝しながら消えるほど。

 

デイジーと二つの魂

そう。消えます、もう一つの魂。
これが自分がデイジーと侍女以外の印象が薄れた原因なんだけど、この侍女が消える時のシーンがね…ほんと……良くて……もう…(落涙)

転生した侍女は温かな家族から溢れんばかりの愛を貰って十分満足な日々を過ごしていたみたい。だからこそ今のデイジーの”一つの体に二つの魂”という不安定で不自然な状態を危惧して消えることにしたと。私が体に残るとデイジーが消えてしまうかもしれないから、この体はデイジーのものだからと。
というわけで、消えるならデイジーが一人でも不自由しないように前世で学んだ知識だけ残して嫌な思い出は私と一緒に消えるようにしました。(デイジーは前世の記憶から来る悪夢にたびたび悩まされていた)
で消えた。

おぉぉぉぉぉぉん!!!!!!!!!
ぼくはね、士郎。恋愛よりも何よりも、親愛が大好きなんだ
優しい世界極まると泣いちゃうんだ。
私は幸せでした…なんて言いながら消えるのとかもうダメ、本当に弱い。

 

転生設定いる?

って最初は思ってた。だってなろう系って言ったら転生ってイメージがあってそういう偏見に引っ張られてたから。
でも必須だったんだよなって今は思う。デイジーの学習能力の理由付けになるからね。しかもこんな感動的なストーリー出されたら大手を振って迎え入れるもんだ。
メタ的にも話の肉付け的にも必要だった。

 

アトリエシリーズに似てる

まぁ似てる。似てるっていうか錬金術をしながらスローライフってテーマが同じだから雰囲気が似ざるを得ないというか。
自分はアトリエシリーズ好きだからこういうのはばっちこいよ。

 

みんな優しい

登場キャラ紹介の項で分かったと思うけど登場するメインキャラ全員優しい。いや本当に例外なく全員優しい。そりゃそうだ、主人公は5歳の子供なんだから。
家族も給仕達もみんな一心に愛情を注いでくれる。優しい世界はここにあったんだ。あ、デイジーの家は子爵だかなので給仕とか執事います。

やっぱりね~創作の醍醐味だよね、みんなが優しくて理想の未来へ突き進んでいくのは。
人生100年時代、時にはこういう甘々な飴も必要なのよ。

 

感想

これは中々の良作。
ぶっちゃけDreamin’ herの桐子ママを見た直後だからやっぱり親はかくあるべきよなって答え合わせした気分。桐子ママは桐子ママでリアリティあって俺は好きだけども。

ストレスフリー一直線なこの漫画、最初は(ふ~ん、まぁほのぼの系って感じで普通だね、普通に良い)って感じだったんだけどやっぱり”侍女の魂との別れ”っていうスパイスがあって原石がダイヤに光った感ある。ストレスフリー、だけど芯はしっかりみたいな。
別れた後は錬金術のお勉強とか畑栽培とかやってスローライフストーリーが展開されるよう。まぁそこら辺は2巻以降も含めて楽しんでいきたい。
一巻は侍女との話で脳持ってかれちゃって…

なおこの記事で書いたストーリーとか諸々は全部一話の話。凄いな情報量。
自分が読んだ一巻の範囲全部とそれ以上の範囲をComicWalkerで読めるみたいからおすすめだそうですよ。

comic-walker.com

まぁ自分はその内2巻以降買おうと思ってるので読みはせんけど。

 

たぶん原作のネタバレ

そういえば続き気になっちゃってなろうの方ほんとにチラッとだけ見たら多分侍女と主人公再会出来たっぽい。そういうの大好き、素晴らしいよ。本当に素晴らしいよ。

 

商品リンク

漫画(コミカライズ)

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単行本(原作小説)

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